鉱物名：斧 石（鉄斧石）
産 地：宮崎県 西臼杵郡 日之影町 尾小八重
サイズ：約7.5m×約6.5m×約6cm 重量248g
特 徴：斧石の名は、結晶の形が斧に似ていることから名付けられました。英名もギリシャ語の斧に由来します。石灰質～塩基性岩と花崗岩との接触変性鉱物で、花崗岩マグマからホウ素（ボロンB）が供給されて斧石を生じる変性作用は、斧石化作用と呼ばれます。鉄（Fe)、マンガン（Mn)、カルシウム（Ca）の含有比により、鉄斧石、マンガン斧石、チンゼン斧石、苦土斧石の４種の斧石が知られています。大分県の尾平鉱山や宮崎県土呂久鉱山から産出した鉄斧石の大型結晶は有名で、世界の博物館に所蔵されていますが、両鉱山ともすでに閉山し絶産となっています。本品採取地の尾小八重（オシガハエ）は、前記した尾平鉱山や土呂久鉱山を擁する祖母山－傾山山塊の一角に位置し、山中には小規模な旧坑が点在し、銅を採掘したとされているが鉱山の沿革は定かではない。晶洞から産した斧石の結晶は、透明感や面の平滑さで尾平産や土呂久産を凌駕し、大きい結晶は5cmに達するという。本品は、とてもクリアな斧石と共に微細な日本式双晶をたくさん伴う見応えのある標本です。産地を記したラベル付きです。

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